2023.11.04
塗料選びはなぜ重要?外壁塗料の種類とそれぞれの特徴まで解説!
外壁塗装における「塗料選び」の重要性は?
外壁塗装において、「塗料選び」は外壁の品質を大きく左右する要素です。なぜなら外壁塗料は、それぞれ異なる特性・性能を持っており、たとえば「紫外線に強く劣化しにくい」や「防カビ性能に優れる」など、塗料ごとの目的や用途が様々であるからです。これらの違いは塗装の耐久性や機能性に直結するため、「どの塗料を選ぶか?」によって、外壁の持ちが10年以上変わることもあるほどです。
また外壁塗料というのは、現状の外壁の汚れ具合や、その建物が受ける外的要因(雨風・紫外線量)によっても効果の発揮具合が異なるため、お住まいの環境を踏まえて、塗装業者にしっかりと選定してもらうようにしましょう。
外壁塗装における塗料の種類・特徴は?
では外壁塗装で使用される塗料の種類にはどのようなものがあるのでしょうか?ここからは代表的な塗料とその特徴について、
- アクリル塗料
- ウレタン塗料
- シリコン塗料
- フッ素塗料
- 無機塗料
上記5つの観点から詳しく解説していきます!
アクリル塗料の特徴
アクリル塗料とは「アクリル樹脂」を主成分とする塗料の一種です。アクリル塗料の特徴は、その手軽さとコスパの良さです。
アクリル塗料は他の塗料に比べて低価格であり、塗料自体も扱いやすいという利点があります。また水で薄めることができ、乾燥も早いため、作業がスムーズに進むという特徴もあります。そのため、頻繁に外壁の塗り替えが必要な商業施設などにもよく利用されています。
しかし、他の塗料と比較して「耐久性」という面では劣ることが多く、長期間にわたって美観を維持すべき箇所における塗料は、他の塗料が使用されることも多いです。
アクリル塗料のメリット
- 他の塗料に比べて低価格で手軽
- 乾燥が早く、施工期間が短い
- 頻繁に塗り直しが必要なケースに最適
アクリル塗料のデメリット
- 「耐候性・耐水性」に弱く、劣化が早い
- 紫外線に弱く、日光に晒される場所の塗装には不向き
ウレタン塗料の特徴
ウレタン塗料は「ウレタン樹脂」を主成分とした塗料で、伸縮性が高く塗装表面にしっかりと密着してくれる点が特徴です。金属や木材など、さまざまな素材を塗装できるため、 建物の外壁だけでなく家具や扉などの塗装にも利用されています。
しかしウレタン塗料もアクリル同様、紫外線や雨風に弱く、劣化が早い特徴があります。外壁は紫外線や雨風のダメージを受けることが大前提ですので、素材や塗装箇所によって塗料を使い分けるのがよいでしょう。
ウレタン塗料のメリット
- 密着性・伸縮性が高く、さまざまな素材の表面に塗装できる
ウレタン塗料のデメリット
- 紫外線や雨風に弱く、劣化が早い
シリコン塗料の特徴
シリコン塗料はその耐久性が特徴で、一度塗装すると約10年以上も美観を保てるとされています。
費用についても他塗料より若干コストが嵩んでしまいますが、再度塗り直すことを考えれば、非常に費用対効果の高い塗料であるといえるでしょう。
デメリットとして塗膜が硬く、ひび割れしやすいといったことが挙げられますが、これは塗料の耐久性や保護性能を高める要素でもあり、紫外線や雨風といった外的ダメージから、外壁や屋根を長期間守るはたらきをしているのです。
シリコン塗料のメリット
- 10年以上の耐久年数を持ち、長期間メンテナンスが不要になる
- 耐久性と費用のバランスが良く、経済的な負担が少ない
シリコン塗料のデメリット
- 塗膜が若干硬く、ひび割れの可能性がある
フッ素塗料の特徴
フッ素塗料は、紫外線に対して強い耐性を持っていることが特徴です。一般的な塗料の場合、紫外線による劣化で定期的に塗り替えが必要となりますが、紫外線に強いフッ素塗料を使用すれば、その頻度をグッと抑えられます。これにより、個人住宅だけでなく、大規模な建築物や公共施設といった「塗り替え作業が特に困難な場所」でも安心して使用できるのです。
さらに、フッ素塗料は光沢性が非常に高いため、汚れや色褪せに対しても優れた耐性を持ちます。外壁を美しく保ち、定期的なメンテナンスコストも削減できるというわけですね。
フッ素塗料は他の塗料に比べてやや高価ですが、「長寿命」で「塗装頻度が低い」ことを踏まえると、長期的なコストパフォーマンスに非常に優れているのです。
フッ素塗料のメリット
- 紫外線による劣化が少ない
- 汚れと色褪せへの耐性に優れる
- 定期的なメンテナンスコストが削減できる
- 長期的なコストパフォーマンスに優れる
フッ素塗料のデメリット
- 他の塗料に比べてやや高価
無機塗料の特徴
無機塗料は、「無機成分」と「有機成分」を組み合わせて作られた塗料です。この塗料は、無機・有機それぞれの成分がお互いの弱点を補完し、非常に高い性能を発揮します。これらの成分の特徴としては、
- 無機成分 → 耐候性に優れるが硬度が高いためひび割れやすい
- 有機成分 → 柔軟性に富んでいるものの経年劣化しやすい
というものがあります。無機塗料はこれら二つの成分を組み合わせて欠点を補完しあい、耐久性と柔軟性を両立させているのです。
また無機塗料の耐久性は、「どのような樹脂(有機成分)を組み合わせるか?」によって性能が変わります。例えばフッ素樹脂と組み合わせた無機塗料は、20年以上にわたる驚異的な耐久性を持つ製品が多く、塗り替えの頻度を大幅に減らせます。無機塗料はフッ素塗料と同様、その価格はやや高めですが、耐久性と塗り直しの頻度の低さから見ると、長期的な視点では経済的といえるでしょう。一度の塗装を長持ちさせたい場合は、無機塗料は非常に効果の高い塗料なのです。
無機塗料のメリット
- 高い耐久性を持つ
- 塗り替えの頻度を大幅に減らせる
- 紫外線に強く耐候性に優れる
- 費用対効果が高い
無機塗料のデメリット
- 塗膜硬度が硬いため、ひび割れしやすい
- 他の塗料と比べると初期コストが高い
外壁塗装における「塗料の選び方」は?
「耐用年数+費用」のバランスを比較して検討する
外壁塗装における塗料選びというのは「耐用年数(耐久性)+費用」の2つの観点から検討することが必要です。というのも、先にも解説した通り、アクリル塗料やウレタン塗料などは価格が安い反面、耐用年数が短いという特性があります。
もちろんこれらの塗料も、頻繁に塗り替えが必要な箇所や、その塗料が効果的な塗装部分に使われることもありますが、一般的には「数年後には塗り直しが必要な塗料」と考えておくべき必要があります。
また「施工の安さ」を売りにしている業者の場合、これらの塗料をさらに薄めて使用していることもありますので、もし価格重視で会社を選ぶ際には、
- どんな塗料が使われているのか?
- 塗料の希釈率は「基準通り」か?
などを見積りなどで入念に確認するようにしましょう。
断熱性・防水性など「塗装の目的」で検討する
塗料の特性にも着目するようにしましょう。塗料の特性には、
- 遮熱性
- 防水性
- 防汚性
- 防カビ性
などがあり、それぞれ外壁や室内の環境を保護する役割を持っています。
例えば、外壁が雨水によるダメージを受ける場合は、その対策として防水性のある塗料を使う必要がありますよね。雨水は壁から侵食して建物の内部まで腐食させてしまうことがあるため、外壁における防水性は非常に重要です。このように、「外壁にどんな特性を持たせるべきか?」を考えれば、塗料を選ぶ具体的な目安が立てられます。
さらに、各塗料が有する特性は一つに限定されることはなく、例えば、「遮熱性・防水性・防汚性を併せ持つ塗料」などもあります。
特に台風が直撃したり、夏場は気温が非常に高くなる沖縄のような場所では、こうした複数の性能を持つ塗料が重宝されることも多いでしょう。このように、塗料選びでは、塗料ごとの特性を踏まえ、お住まいの環境、そして将来的な変化にも対応できるものを選ぶ必要があるというわけです。
環境や目的に応じた塗料を選べば、塗装だけでなく建物も長持ちし、住み心地も向上するでしょう。
お家を長持ちさせるためにも、
一軒一軒にあわせた塗料選びを
外壁塗装というのは、ご自宅の美観維持のために行うと思われがちですが、外壁塗装の大きな目的は、紫外線や雨風などの外的要因からお家そのものを守る目的で行われます。そんな外壁の性能を大きく左右するのが「外壁の塗装」であり、使用する塗料や塗装方法によって、今後そのお家をどれだけ美しく、健康的な状態で保てるか?が変わってきます。
そのため、外壁塗装における「塗料選び」というのは、ご自宅の劣化状況に加え、地域的な環境(日差しが強い・降水量が多いなど)によって最適な塗料を丁寧に選んでいく必要があるのです。
また塗装業者によっては、コスパ重視の塗装を提供するが故に、性能の低い安価な塗料で施工を行う業者も存在するのも事実です。そのため塗装業者を選ぶ際には、見積りを取りながら「どんな意図で、どんな塗料を使用するのか?」を必ず確認するようにしましょう。
当社では、一級建築施工管理技士、一級塗装技能士の資格を取得した職人が、お客様のご自宅の状況をしっかりと確認。一軒一軒のご状況にあわせた適切な施工・塗料選びで、ご自宅をより美しく蘇らせます。
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「信頼できる塗装業者の選び方」については、下記記事でより詳しく解説していますので、こちらもあわせてご覧ください!